EPR(ESR)分析用試薬

　電子スピン共鳴(ESR)法は強磁場中に置かれたラジカルにマイクロ波を当て，吸収されるエネルギーを観測する分析法です。近年，生体内のヒドロキシルラジカルやスーパーオキシドなどのいわゆる活性酸素の働きが注目され，ESR法による定量が盛んに行われています。通常，ヒドロキシルラジカルやスーパーオキシドなどのラジカルは不安定であるため，スピントラップ剤と反応させ，安定なラジカルに変えてから測定します。また，スピンラベルを用いることでラジカルを持たない分子をESR法で測定することが可能になります。