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製品情報 > TCI製品特集 >

レアメタルフリーのシリコーン硬化用鉄触媒

白金触媒によるシリコーンの硬化は、剥離コーティング剤やシリコーンゴム製品の製造に用いられ、工業用途から医療材料、調理器具などの生活関連用品まで、幅広い分野で利用されています1)。シリコーン硬化のための触媒として、ヒドロシリル化用白金触媒(Karstedt触媒)がよく知られています2)。Karstedt触媒は高活性で取り扱いが容易なメリットがありますが、白金が高価であり、選択性が乏しいというデメリットがあります。また、シリコーン製造の際、樹脂の中に取り込まれた白金触媒を回収することが非常に困難であり、ほとんどが回収・再利用されていません。また従来の白金触媒は、ヘテロ原子(窒素、硫黄、リンなど)を含む成分と反応して働きが弱まる「被毒」という現象が起こりやすく、これらの元素を含む添加剤や官能基を材料に加えることができないという問題があります。レアメタルを含まない鉄触媒 (製品コード:B6618)はヒドロシリル化反応に高活性でありながらも、従来の白金触媒の難点を克服できる特徴があります3)

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製品

Bis(2-ethylhexanoyloxy)(2-pyridyl-5-fluoro-8-diisopropylphosphinoquinoline)iron(II)
B6618
Bis(2-ethylhexanoyloxy)(2-pyridyl-5-fluoro-8-diisopropylphosphinoquinoline)iron(II)

本製品は神谷昌宏先生の技術指導の下で、北里大学からのライセンス許諾を受けて製品化されました。

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シリコーン樹脂の合成

シリコーン樹脂の合成

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従来の白金触媒と鉄触媒 (製品コード:B6618)の比較

従来の白金触媒と鉄触媒(製品コード:B6618)

従来の白金触媒(Karstedt触媒)の特徴

  • 高活性
  • 取り扱いが容易
  • 白金が高価(さらに樹脂からの白金回収が困難)
  • ヘテロ原子が混入すると硬化しにくい
  • 選択性が乏しい

鉄触媒(製品コード:B6618)の特徴

  • 安価で豊富な資源である鉄を触媒として利用可能(白金触媒の代替可能性)
  • 溶解性が高く、シリコーン原料との配合が容易
  • 触媒活性が非常に高い(1~100 ppmで活性あり)
  • 窒素、硫黄、リンなどのヘテロ原子に被毒されにくいため、基質適用範囲が広い

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利用例

鉄触媒 (製品コード:B6618)存在下でのシリコーン硬化反応 3)

鉄触媒 (製品コード:B6618)存在下でのシリコーン硬化反応

ポリ(メチルヒドロシロキサン) (HA)とメチルビニルシロキサン-ジメチルシロキサン共重合体 (VA)の混合物を鉄触媒存在下で反応させると、硬化したシリコーンゴムが生成します。触媒量を減らすと硬化時間は長くなりますが、触媒量が1 ppmでも硬化反応は進行します。硬化したシリコーンゴムの色は鉄触媒の量に依存し、100 ppmでは黄褐色のゴムが得られ、1 ppmではほぼ無色のゴムが得られます。

鉄触媒 (製品コード:B6618)存在下で硬化させたシリコーン

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引用文献

  1. 1) Industrial synthesis of reactive silicones: reaction mechanisms and processes
  2. 2) Hydrosilylation reaction of olefins: recent advances and perspectives
  3. 3) Silicone Curing Using an Iron PNN Pincer Complex

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