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化学よもやま話(2019年夏)

~研究室訪問記~ 科学クラブを訪ねて: 第36回化学クラブ研究発表会

化学クラブ研究発表会の紹介

第36回公式サイト https://kanto.csj.jp/event/2018/1115233433/

 「化学クラブ研究発表会」は,日本化学会関東支部が中学校・高等学校の化学・理科クラブを対象に,化学に関係のある研究成果を発表する場として毎年3月頃に開催している集まりです。今年は3年ぶりに参加し,開催場所である芝浦工業大学・豊洲キャンパスに足を運んできました。今回の参加学校数は47校,口頭発表 (15分間) が29件,ポスター発表が37件で行われました。参加者は生徒・教員および一般の合計550名を数えました。

 さらに今年は,エキシビションとして静岡県立清水東高等学校の口頭発表「BZ反応の参加還元電位の変化と外圧の関係」も行われました。BZ反応(Blelousov-Zhabotinsky反応)は「酸化剤と還元剤が共存する反応溶液において,酸化と還元が繰り返される振動反応」で,TCIメール164号(2015年1月)の茨城県立水戸第二高等学校 数理科学&生物同好会の取材記事でも特集したテーマです。今回の清水東高等学校の発表は,Ru(II)錯体を用いたBZ反応において,外圧(気圧)が低下すると振動反応継続時間が伸びることを発見した内容でした。反応機構に関する考察の進展が楽しみです。

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受賞校と発表テーマ

 主要各賞は以下の学校が選ばれました。前記の茨城県立水戸第二高等学校が研究奨励賞を受賞されました。受賞された各校の皆様おめでとうございます。

*金賞
東京工業大学附属科学技術高等学校「N-イソプロピルアクリルアミドを基材とした異なるpH領域で温度応答性を示すゲルの合成」
ポリ(N-イソプロピルアクリルアミド)はDDS等への活用が期待されている温度応答性ゲルですが,pH範囲が1.0~5.5と限られています。そこで本研究では,異なるpH領域で応答可能なゲルの合成を目的に,N-イソプロピルアクリルアミドとアクリル酸,およびN-イソプロピルアクリルアミドとジメチルアミンの共重合を行っています。その結果,酸性および塩基性のpH領域で温度応答性を示すゲルをそれぞれ合成しています。今後は,生体内へ応用可能なポリマー合成を目指しており,その成果に注目が集まると期待されます。
*銀賞
千葉県立大原高等学校「ヨウ素時計反応の誘導時間を左右するもうひとつの要素 ~第2報~」
*銅賞
立教新座中学校「熱化学方程式を用いたテルミット反応の反応熱の求め方」
*研究奨励賞
茨城県立水戸第一高等学校「界面活性剤の炭化水素基の構造が洗浄力に与える影響」
茨城県立水戸第二高等学校「閉鎖系Belousov-Zhabotinsky反応における酸素の影響」
東京都立戸山高等学校「紙おむつをトイレに詰まらせたら~身近なアレで解決!~」
*ポスター賞
玉川学園高等部「塩基性条件下のアントシアニンの変色原因を探る」
千葉県立千葉東高等学校「うがい薬中の遊離ヨウ素の量はなぜ変化するのか?」
東京都立中野工業高等学校「中工カフェオープン!!~ドリップコーヒーの成分に関する研究~」

(左)口頭発表

(右)ポスター発表

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新刊紹介「『国際化学オリンピックに挑戦!』全 5 巻」

 東京オリンピックの翌年(2021 年),国際化学オリンピックが 11 年ぶりに日本にやってきます。本シリーズは,TCI メール(No.145 ~ 148)にもご寄稿いただいた国際化学オリンピック役員歴任者の米澤宣行先生(東京農工大学)のほか,国際化学オリンピック OBOG 会員が総力をあげて執筆した「世界レベルの高校化学解説書」です。
本シリーズでは,化学オリンピックで要求される知識や考え方を,過去に出題された問題を交えながら,化学の面白さを感じられるように出場経験者が丁寧に解説しています。国際化学オリンピック出場を目指す高校生や高校の先生はもとより,化学系の大学 1,2 年生,さらに化学を再勉強したい大人の読者にも応えられる本格的な内容に仕上がっています。まずは,第1巻「基礎」または第 4 巻「有機化学」から挑戦してみてはいかがでしょうか。

国際化学オリンピックに挑戦!

書名: 国際化学オリンピックに挑戦! 1. 基礎,2. 無機化学・
分析化学,3. 物理化学,4. 有機化学,5. 実験(全 5 巻)
判型・ページ数:A5 判・各巻 160 ~ 190 ページ程度
定価:各巻 2,600 円(税別)

出版社 ( 朝倉書店 ) Web サイト:
http://www.asakura.co.jp/books/isbn/978-4-254-14684-4/

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