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トリフルオロメチル化剤 [合成試薬] / Trifluoromethylation [Synthetic Reagents]

 フッ素原子は水素原子に近い原子サイズですが,水素原子に対して電気的に陰性の性質を持ちます。その為,基質の水素原子をフッ素原子に置き換えることで,化合物の立体的な構造変化を抑えたまま,生物学的な性質を大きく変えることができます。医薬・農薬の分野において,含フッ素化合物の研究は注目されており,特にトリフルオロメチル基含有化合物の合成研究は今も盛んに行われています。
 トリフルオロメチル基を直接導入する手法として,求核的手法,求電子的/ラジカル的手法の2つに大別することができます。求核的トリフルオロメチル化反応として幅広く用いられているRuppert-Prakash試薬(T1570)は,フッ化物イオンと反応して瞬時にトリフルオロメチルアニオン種が発生します。この活性種はカルボニル化合物を求核的にトリフルオロメチル化し1),銅触媒存在下では,芳香族ハロゲン化物のトリフルオロメチル化も可能です2)
 求電子的なトリフルオロメチル化反応は,求核的手法に比べると開発が大きく遅れていましたが,近年になって,いくつか反応例が報告されています。柴田らはJohnson試薬を応用したO0367を用いてβ-ケトエステルのα位を求電子的にトリフルオロメチル化しています3)。また,Togni らは超原子価ヨウ素であるT2624およびT3014を用いたチオール,アルコール,ホスフィン,ヘテロ環の求電子的トリフルオロメチル化を報告しています4)。一方,BaranらはLanglois試薬(T2033),またはビス(トリフルオロメタンスルフィン酸)亜鉛(II)(Zn(SO2CF3)2)(Z0028)とtert-ブチルヒドロペルオキシドを用いて,ヘテロ環をラジカル的にトリフルオロメチル化しています5)

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