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化学よもやま話

~身近な元素の話~ 重水素 ≪用語解説≫

重水素と三重水素

重水素は,陽子と中性子がそれぞれ1つずつ集まった原子核と,その外周に1つの電子を持った状態の原子を指します。三重水素とは,1つの陽子と2つの中性子からなる原子核を持ち,その周りに1つの電子を持った状態の原子を指します。

核融合

2つの軽い原子核が融合して,より重い原子核に変化する現象を指します。例えば重水素と三重水素が核融合すると,ヘリウムと中性子に変化します。

核融合のもっとも身近な例として太陽があります。太陽の中心部では,4つの水素原子が核融合によりヘリウム原子に変換されています。このときに膨大なエネルギーを放出しています。では核融合によってどのくらいのエネルギーが放出されるのでしょうか?
水素の原子量は1.008であるのに対し,ヘリウムの原子量は4.003です。原子量1.008の水素原子が4つ集まると,計算上は4.032となりますが,実際のヘリウムの原子量は4.003と0.029だけ少ないことがわかります。実はこの差がエネルギーとして放出されているのです。アインシュタインの E = mc2 の式に当てはめて,そのエネルギー量を求めると,水素原子1 kgを核融合させた場合,およそ7.2 g相当の重量差が生じます。これに相当するエネルギー量は・・・およそ6.48x1014 J(下図の計算式を参照)

とてつもなく膨大なエネルギーが放出されることが分かります。さて,ここで面白いことが起こっていることにお気づきでしょうか。太陽が核融合すると“少し軽くなる”ということです。まるで太陽がカロリー消費してダイエットしているようにも見えますね。