近年,高磁場NMRが普及しつつあり,従来から用いられているEu錯体ではブロードニングが生じ,満足の行くNMRスペクトルを得ることができません。1はブロードニングの原因となる金属を含んでいないため,高磁場NMR,低磁場NMRのいずれにも利用でき,カルボン酸,オキサゾリジノン,炭酸エステル,ラクトン,アルコール,スルホキシド,スルホキシイミン,スルフィンアミド,イソシアナート,エポキシなどの幅広い化合物の光学純度が測定できます。また,その測定法は極めて簡便で,NMR試料管中の測定対象試料を溶解した重クロロホルムに1を添加するだけでエナンチオマー間のケミカルシフト値が異なるスペクトルを得ることができます。
1は利用しやすいこと,適応化合物が広範なこと,低磁場NMRから高磁場NMRまで利用できることなど,従来のキラルシフト試薬を凌駕する性能を有します。
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