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タンパク質電気泳動

 電気泳動法は外部から電場をかけて荷電分子を移動させる方法で,核酸,タンパク質などの分離分析に広く用いられています。タンパク質の電気泳動分析では,ポリアクリルアミドゲル電気泳動(PAGE)が汎用されています1)。中でも分子量測定やタンパク質の精製過程での純度の検定などにはSDS-PAGEがよく用いられます。ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)は強力なタンパク質変性剤で,SDS-PAGEでは試料やゲル,電極緩衝液に添加されます。SDSはタンパク質を変性させるとともにタンパク質と結合します。この際,2-メルカプトエタノールなどの還元剤によってS-S結合を切断し,タンパク質を完全に変性させることによって,タンパク質分子全体をほぼ均一に負電荷を帯びた状態にすることができます。これを電気泳動すると,原則としてタンパク質の形や性質に関わらず分子量にしたがって分離することができます。
 SDS-PAGEの中で最も多く利用されているのがLaemmli法2)です。Laemmli法は,ゲル中はトリス-塩酸,泳動用緩衝液はトリス-グリシンを用いSDS存在下で泳動を行います。塩化物イオンとグリシンイオンによってバンドがシャープになるのが特徴です1)


[電気泳動例]
ゲル濃度:7.5 %
染色:銀染色
タンパク質:市販分子量マーカー
(レーンあたりの各タンパク質の量は以下のとおり)

Lane 1: 250 ng
Lane 2: 62.5 ng
Lane 3: 16 ng
Lane 4: 4 ng
Lane 5: 0 ng

■使用例 CBB R-250によるSDS-PAGEゲルの染色
一般にタンパク質をポリアクリルアミドゲル電気泳動した後の染色には,Coomassie Brilliant Blue R-250(CBB R-250)が用いられています。

溶液
CBB R-250染色液:0.25%CBB R-250,50%メタノール,10%酢酸
脱染色液:50%メタノール,10%酢酸

操作
1. 電気泳動後のゲルをCBB R-250染色液に浸し,1時間振とうする。
2. 染色後のゲルを脱染色液に浸し,10分振とうする。
3. 適当な染色像が得られるまで脱染色液を交換し脱色する。
4. 適当な染色像が得られたら超純水を注ぎ1時間振とうする。



■使用例 Fast Green FCFによるSDS-PAGEゲルの染色3)
Fast green FCFはPAGE, SDS-PAGEなどのタンパク質の検出と定量に用いられます。染色後625nmでタンパク質量を測定することが可能です。

溶液
Fast Green FCF 染色液:0.1%Fast Green FCF,30%エタノール,10%酢酸
脱染色液:30%エタノール,10%酢酸

操作
1. 電気泳動後のゲルをFast Green FCF染色液に浸し,1時間振とうする。
2. 染色後のゲルを脱染色液に浸し,10分振とうする。
3. 10分ごとに脱染色液を交換し,適当な染色像が得られるまで脱色する。
4. 適当な染色像が得られたら超純水を注ぎ1時間振とうする。


[染色例]
ゲル濃度:10%
タンパク質:市販分子量マーカー (レーンあたりのタンパク質の量は以下のとおり)

Lane 1 : 4 μg
Lane 2 : 0.8 μg
Lane 3 : 0.16 μg
Lane 4 : 0 μg


■使用例 Acid Red 112 (Ponceau-S)を用いた可逆的タンパク質染色4)
Acid red 112はピンク色の染色像を示します。可逆的染色剤であるため染色されたタンパク質から除くことができ,免疫検出法やその他の分析をする場合も妨害がありません。

溶液
Acid red 112染色液:0.1% Acid Red 112,5%酢酸

操作
1. タンパク質転写後のメンブレンをAcid red 112染色液に浸し,2分間振とうする。
2. メンブレンを取り出し,超純水を入れたトレイで適当な染色像になるまですすぐ。
3. 完全に色素を除くには0.1mol/L NaOHの入ったトレイですすぐ。

[染色例]
ニトロセルロース膜にBSAを表記の量スポットし,染色した。
 
 

 

 

参考文献