二次電池は充電により繰り返し使用可能な電池で、ニッケル-カドミウムやニッケル水素、リチウムイオン電池等の小型電池や、鉛蓄電池等の大型電池が知られています。二次電池は自動車や航空機、農業機械や電気自動車の他、パソコンや携帯電話等のモバイル機器をはじめとする様々な用途で使用されています。最近主流になっている二次電池はリチウムイオン電池で、正極材にコバルト酸リチウム、負極材には黒鉛、電解液には有機物の液体が用いられます1)。コバルト酸リチウムの中に含まれるリチウムのイオン伝導により放充電され、そのため高い電圧とエネルギー密度が得られます。また、メモリー効果が発生せず、パッケージのコンパクト化が可能などの優れた点を有しています。しかしながら、さらなる低炭素社会の構築やエネルギーセキュリティの面から、より良い二次電池の開発が現在も行われています。
有機系電解液は基本的に引火点を持つことより、リチウムイオン電池の本質的な安全性向上のためには、イオン液体電解質2)、リン酸系溶剤3)、有機固体電解質、無機固体電解質などの開発が望まれています。また、電解液への添加剤として、フッ素系難燃剤4)の開発も検討されています。電解質は二次電池の入出力特性、寿命、安全性、電圧に直接関わる重要な材料です。広い温度範囲で高いリチウムイオン伝導性を示し、電気的・化学的安定性が高く、人体や環境への負荷が低いことも望まれます。
現行のリチウムイオン電池に代替可能な次世代二次電池として、高エネルギー密度を有する電池の開発が活発に行われています。中でも多電子移動が可能な負極を用いた、多価イオンをキャリアとする二次電池の実用化が期待されています。例えば、マグネシウム二次電池は高い理論容量密度を持ち、資源量が豊富かつ安全性が高いという利点から、リチウムイオン電池を凌駕する二次電池として期待されています5)。
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