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化学よもやま話

~研究室訪問記~ 科学クラブを訪ねて: 化学クラブ研究発表会&サイエンスインカレ ≪用語解説≫

Mohr(モール)法

二クロム酸カリウムを終点指示薬として用いる,塩化物または臭化物イオンの硝酸銀滴定方法をMohr法といいます。1856年にK. F. Mohrにより初めて報告されたためにこの名称が付きました。本法は,塩化銀または臭化銀はクロム酸銀より難溶性であることを利用しています。測定試料を硝酸銀 (AgNO3)溶液で滴定すると塩化物または臭化物イオンは銀イオンと反応して難溶性の塩化銀(AgCl) または臭化銀(AgBr)の白色沈殿を生じます。ここで終点指示薬として二クロム酸カリウム(K2CrO4)を加えると,塩化物または臭化物イオンが消失して銀イオンが過剰になる滴定終点で初めて赤褐色のクロム酸銀(Ag2CrO4)が現れます。本法では滴定液のpHは6.5から10.5の間でなくてはなりません。酸性側では2CrO42-+2H+→Cr2O72-+H2Oの反応が起こるためAg2CrO4が溶解して滴定終点が不明瞭になります。アルカリ性側では水酸化銀の沈殿が生じます。

Fajans(ファヤンス)法

吸着指示薬を終点指示薬として用いる,ハロゲン化物イオンの硝酸銀滴定方法をFajans法といいます。1923年にK. Fajansにより初めて報告されたためにこの名称が付きました。本法では,吸着指示薬としてフルオレセイン(TCI製品コード:F0095)などの蛍光性試薬が使われます。コロイド粒子には,その表面にその構成成分のイオン化体を引き付ける性質があります。ハロゲン化物イオンが多く存在する滴定終点前では,コロイド粒子であるハロゲン化銀はハロゲン化物イオンが吸着するので負電荷を帯びています。ハロゲン化物イオンが消失して銀イオンが過剰となる反応終点になると,コロイド粒子表面は銀イオンが吸着して正電荷を帯びるようになります。するとフルオレセイン陰イオンがコロイド粒子に吸着して,塩化銀の白色沈殿が紅色に発色します(図参照)。なお,本法は微量の塩化物イオンの定量では滴定終点が不明瞭になりがちです。また,強酸中ではフルオレセインが非陰イオン化状態となりコロイド粒子に吸着されにくくなるため,滴定終点が不明瞭になります。
関連製品 フルオレセイン(TCI製品コード:F0095)

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