「TCIニュース」は、試験・研究用試薬をお使いの皆さまに、材料科学に関する新製品情報やお役立ち情報をお届けします。

今号は以下の情報をご紹介いたします。

• 蓄電池材料
• リチウムイオン電池リサイクルのための金属抽出剤
• 共有結合性有機構造体(COF)の合成に使用できる2,2'-ビピリジン誘導体
• β-ケトエナミン結合の共有結合性有機構造体(COF)用アルデヒド

蓄電池材料

弊社では、蓄電池研究にご使用いただける、添加剤、電解質、レドックス活性材料、溶媒、電極材料など幅広い製品を提供しています。電池電解液添加剤である2-(2,2,2-トリフルオロエトキシ)-1,3,2-ジオキサホスホラン 2-オキシド (=TFEP) [E1456]、りん酸エチレンエチル [E1458]、りん酸トリプロパルギル (=TPP) [T3987]、リチウム電解質であるビス(しゅう酸)ほう酸リチウム [L0367]、亜鉛電解質であるトリフルオロメタンスルホン酸亜鉛(II) [電解質用] [Z0057]、有機電極活物質であるDNP-Li [D5947]、電池溶媒である炭酸フルオロエチレン [F0731]、リチウム電極材料であるりん酸鉄(II)リチウム (=LFP) [L0386]をご提供しています。

リチウムイオン電池リサイクルのための金属抽出剤

循環型社会の実現には、使用済みリチウムイオン電池からコバルト、ニッケル、マンガン、リチウム、銅などの金属を選択的に抽出する必要性があります。弊社では、金属リサイクルの研究に利用可能な製品をご提供しています。例えば、金属抽出剤であるHEHEHP [M2871]、D2EHPA [P0811]、EDTA [E0084]、浸出液であるくえん酸 [C1949]、DL-りんご酸 [M0020]などがあります。

共有結合性有機構造体(COF)の合成に使用できる2,2'-ビピリジン誘導体

[2,2'-ビピリジン]-5,5'-ジカルバルデヒド [B6576]と[2,2'-ビピリジン]-5,5'-ジアミン [D2893]は、共有結合性有機構造体 (COF)の合成原料として使用できるビピリジン誘導体です。COFはその多孔性や定義された周期構造から、触媒やガス吸着、ガス分離などへの応用が期待されている結晶性多孔質材料です。ビピリジン部位の金属原子への配位や、1,2-ジブロモエタンによるビピリジン部位の四級化を利用した機能性COFの開発もおこなわれています。例えば水の電気分解における酸素発生反応触媒や水素発生反応の光触媒、光熱変換材料などが報告されています。

β-ケトエナミン結合の共有結合性有機構造体(COF)用アルデヒド

2,4,6-トリヒドロキシベンゼン-1,3,5-トリカルバルデヒド [T3688]、2,4-ジヒドロキシベンゼン-1,3,5-トリカルバルデヒド [D6046]、2-ヒドロキシ-1,3,5-ベンゼントリカルボキシアルデヒド [H1651]は、β-ケトエナミン結合で連結した共有結合性有機構造体(COF)の合成に適用できます。COFの物性は水酸基の数により調節が可能です。

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