本品1はビニル,アリールハライドあるいはトリフラートとグリニャール試薬のクロスカップリング反応の有用な触媒です1)。また,1はSuzuki反応に用いられるアリールボロン酸エステル2を合成する際の触媒としても利用されています。この方法は,芳香族リチウムやマグネシウム化合物を用いる常法でアリールボロン酸を合成できない場合に有効です2)。さらに1の存在下,Suzuki反応により2をビアリールに導くことができます3)。
最近,炭素—窒素,炭素—酸素結合形成反応にPd触媒を用いる手法が盛んに研究されています。例えば,1と塩基の存在下,アリールアミンとアリールハライドから高収率でジアリールアミンを得ることが可能です4)。
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Pd触媒 / Catalyst for Cross-coupling Reactions
No.107(2000/07発行)

文献
- Palladium(0)-catalyzed cross-coupling reactions
- 1)T. Hayashi, M. Konishi, Y. Kobori, M. Kumada, T. Higuchi, K. Hirotsu, J. Am. Chem. Soc. 1984, 106, 158.
- 2)T. Ishiyama, M. Murata, N. Miyaura, J. Org. Chem. 1995, 60, 7508.
- 3)T. Ishiyama, Y. Itoh, T. Kitano, N. Miyaura, Tetrahedron Lett. 1997, 38, 3447.
- 4)J. P. Wolfe, S. Wagaw, S. L. Buchwald, J. Am. Chem. Soc. 1996, 118, 7215.
- 1)T. Hayashi, M. Konishi, Y. Kobori, M. Kumada, T. Higuchi, K. Hirotsu, J. Am. Chem. Soc. 1984, 106, 158.
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