クラウンエーテルは外側にメチレン連鎖に起因する親油性帯,内側に酸素原子に起因する極性帯を持つ環状ポリエーテルです。内側の極性帯はカチオンと強い相互作用を有し,環の空孔径に見合った大きさのカチオンと選択的に錯体を形成します。この性質を利用し,金属イオンの分析,イオン輸送,求核置換反応の触媒などとして盛んに用いられています。また,新たな機能発現を意図し,様々な誘導体が開発,報告されています。
本品1もそうしたクラウンエーテルの一つで,側鎖としてアリルオキシメチル基を持っています。このアリルオキシメチル基を修飾することで新たな機能を有するクラウンエーテルに導くことが出来ます。例えば,J. S. Bradshawらは側鎖末端の不飽和結合を利用して,シリカゲルに固定化したクラウンエーテルを開発しています1)。シリカゲルに固定化されたクラウンエーテルは,単体のクラウンエーテルと比較して同等のカチオン選択性を示し,さらに繰り返し利用できるという利点を有しています。また,A. F.-Réguillonらは,ポリウレタンに固定化したクラウンエーテルを合成し,そのイオン選択性を報告しています2)。
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クラウンエーテルの固定化 / Immobilization of Crown Ether
No.109(2001/01発行)
- A1568
- 2-(Allyloxymethyl)-18-crown 6-Ether (1)

文献
- 1)Preparation of silica gel-bound macrocycles and their cation-binding properties
- 2)Polymeric and immobilized crown compounds,material for ion separation
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