1はハーフメタロセン構造を持つルテニウム錯体で,ジアゾ化合物などからカルベンを生成させる触媒として用いられています。例えば,触媒量の1の存在下,α-ジアゾカルボニル化合物とアミンやチオールの反応において,まず1がα-ジアゾカルボニル化合物と反応し,α-ケトカルベンを生成します。このカルベンがN-HおよびS-H結合に挿入し,それぞれα-ケトアミン,α-ケトチオエーテルが高収率で得られます1)。これはカルボニル基のα位に窒素および硫黄官能基を導入するための有用な方法です。
また,1を触媒としたメタノールによるアルキルアミンのN-メチル化反応2)やプロパルギルアルコール誘導体によるビシクロアルケンのシクロプロパン化反応3)も報告されています。
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