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有用な臭素化剤 / A Useful Brominating Reagent
No.150(2011/07発行)
ブロモジメチルスルホニウムブロミド(1)は,種々の化合物の臭素化剤としてその有用性が報告されています1)。例えば,β-ケトエステルや1,3-ジケトンは0 ℃~室温下で速やかに臭素化され,α-モノブロモ体が選択的に高収率で得られます2)。1は臭素に比べて有害性が低く,塩基やルイス酸などを添加する必要がないことから,この方法は簡便で有用な臭素化法として注目されています。
また,1は種々の官能基の保護や脱保護の触媒としても幅広く利用できます1)。最近では1を用いた温和なベックマン転位反応も報告されており,ケトキシムから対応するアミドやラクタムが高収率で得られます3)。

実験例:β-ケトエステルおよび1,3-ジケトンのα-臭素化2)
1 (0.278 g, 1.25 mmol) をβ-ケトエステルまたは1,3-ジケトン (1 mmol) のジクロロメタン (5 mL) 溶液に0~5 ℃または室温で加える。20分後,反応混合物を水 (10 mL × 2) で洗浄し,ジクロロメタン (10 mL × 2) で抽出する。有機層を合わせ,無水硫酸ナトリウムで乾燥し,エバポレーターで溶媒を留去することにより,粗生成物が得られる。
1 (0.278 g, 1.25 mmol) をβ-ケトエステルまたは1,3-ジケトン (1 mmol) のジクロロメタン (5 mL) 溶液に0~5 ℃または室温で加える。20分後,反応混合物を水 (10 mL × 2) で洗浄し,ジクロロメタン (10 mL × 2) で抽出する。有機層を合わせ,無水硫酸ナトリウムで乾燥し,エバポレーターで溶媒を留去することにより,粗生成物が得られる。
文献
- 1)Recent advances in the application of bromodimethylsulfonium bromide in organic synthesis
- 2)A mild and regioselective method for α-bromination of β-keto esters and 1,3-diketones using bromodimethylsulfonium bromide
- 3)A mild and efficient catalytic system for Beckmann rearrangement
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また,地域等によって販売製品が異なります。製品詳細ページが表示されない場合は,販売は行っておりませんのでご了承ください。
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