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バランスの良い高正孔・電子移動度を有する両極性有機半導体 / An Ambipolar Organic Semiconductor with Well-Balanced High Hole and Electron Mobility

No.162(2014/07発行)
C2780
CZBDF (1)
 有機EL素子は,次世代のディスプレイや照明用光源として注目されています。有機EL素子には通常,発光層とホール輸送層,電子輸送層などを含めた5層以上の造りになっており1),生産コストを下げる手段として素子の単純化が挙げられます。中村,辻らのグループは,ベンゾジフランを主骨格とする有機半導体CZBDF(1)の合成開発に成功しました2)1の特徴としては,(1) バランスの良い,高正孔・電子移動度をもつ両極性半導体(正孔: 3.7 × 10−3 cm2/Vs,電子:4.4 × 10−3 cm2/Vs),(2) HOMO-LUMO差(3.3 eV)が十分大きいワイドギャップ材料,(3) 高いガラス転位温度(Tg = 162 °C),(4) 発光ドーパント色素への効果的な電荷の閉じこめが可能なことが挙げられます。
 両極性材料である1を用い,単純な素子構造を有するホモ接合型有機EL素子を真空蒸着法により作成することができます。すなわち,1を単一のホスト材料とし,陽極(ITO)近傍あるいは陰極(Al)近傍においては,それぞれV2O5(酸化剤)あるいはCs(還元剤)との共蒸着によるp型あるいはn型電荷注入を行います。電荷注入の行われていない中間層には,青色(TBP)や緑色蛍光色素(C545T),または赤色リン光色素(Ir(piq)3)をそれぞれドープすることで,3原色発光が可能です。緑色蛍光色素(C545T)を用いた場合,4.2%の高い外部量子効率が得られることが分かりました2)
 また,中村,辻らは1をホスト材料とするヘテロ接合型有機EL素子の例も報告しています。TBP,C545T,ルブレン,Ir(piq)3をドーパントとするマルチカラーのEL素子の作成に成功し,さらにTBPとルブレンの2つのドーパントを用いることで,外部量子効率1.8%の白色EL素子を開発しています3)
C2780

文献

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