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PDE4阻害剤とそのエナンチオマー
No.169(2016/04発行)

ロリプラム(1)はホスホジエステラーゼ4(PDE4)の選択的阻害剤です。PDE4は,特に神経細胞と免疫細胞内でサイクリックヌクレオチドcAMPとcGMPを分解し,それぞれ5'-AMPと5'-GMP に変換する酵素ファミリーです。1によりPDE4を阻害すると細胞内のcAMP濃度が高まります。その影響により炎症性サイトカインなどの炎症メディエーターの発現が抑制されます1)。1は自己免疫疾患,Alzheimer病,認識促進,および喘息や慢性閉塞性肺疾患(COPD)などの呼吸器疾患の治療に用いた報告がされています。
(R)-(−)-ロリプラム(2)は1の活性エナンチオマーです。2は,(S)-(+)-ロリプラム(3)の約3倍のPDE4阻害活性を有していると報告されています2)。2015年には,小林らにより,不均一触媒型キラルカラムのみを用いた連続フロー法による2および3の合成が報告されています3)。この手法は中間体の単離や精製が不要で,触媒と生成物の分離も一切不要という特長を持っています。
文献
- 1)The antidepressant and anti-inflammatory effects of rolipram in the central nervous system
- 2)Stereospecificity of rolipram actions on PDE4
- 3)Multistep continuous-flow synthesis of (R)- and (S)-rolipram using heterogeneous catalysts
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また,地域等によって販売製品が異なります。製品詳細ページが表示されない場合は,販売は行っておりませんのでご了承ください。
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