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銅触媒によるC-Nカップリングに有用なジアミン二座配位子
No.196(2024/08発行)
芳香環のアミノ化は、医薬品や材料等の機能性化合物の合成に重要な反応です1)。アミノ化ではこれまでパラジウム触媒が用いられていましたが、低コスト、低毒性、かつ除去が容易な銅触媒を用いる検討がなされてきました。その中で、ジアミン二座配位子である1および2と銅塩を触媒として用いると、臭化アリールとアミンのC-Nカップリングが可能であることがわかりました2)。例えば1とヨウ化銅および塩基の存在下、臭化アリールと第一級および第二級アミンを作用させるとC-Nカップリング体が良好な収率で得られます。基質の臭化アリールは、複素環を含むドラッグライクな化合物も適用可能です。1および2はアニオン性配位子であるため電子密度が高く、酸化的付加が加速されます。また、触媒活性種3は金属中心とのπ相互作用により安定化されています。オルト位に置換基をもつ臭化アリールやかさ高いアミンを用いる場合は、配位子のN-アリール化による失活を防ぐため1より2の方が有効です。また、1はC-Oカップリングにも利用できることが報告されています3)。

文献
- 1) Transition-metal catalysed C–N bond activation
- 2) Room-Temperature Cu-Catalyzed Amination of Aryl Bromides Enabled by DFT-Guided Ligand Design
- 3) Room-Temperature Copper-Catalyzed Etherification of Aryl Bromides
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