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抗DTBTA-Eu3+抗体

抗ハプテン_1
 抗体は,さまざまな抗原を認識することが可能であり,その利用は免疫学や細胞生物学における細胞の分離・分析や臨床の場における診断・治療のみならず,環境物質の同定などにも応用されるなど,ライフサイエンス分野の研究に必須の試薬となっています。  
本製品は希土類蛍光標識剤DTBTA-Eu3+をラベルしたKLH (keyhole limpet hemocyanin)を免疫することによって得られたウサギポリクローナル抗体で,DTBTA-Eu3+をハプテンとして認識します。DTBTA-Eu3+はタンパク質や核酸に標識可能であり1),本製品を用いることにより,DTBTA-Eu3+を蛍光標識剤としてのみならずTagとして利用できます。このことによりELISAやウェスタンブロッティングなどの免疫学的検出が可能となり,検出系の適用範囲が広がります。また,DTBTA-Eu3+の吸収(335nm)や蛍光(616nm)から,標識物の追跡・定量が可能です。本抗体は図1に示すように,DTBTA-Eu3+の前駆体であるATBTA-Eu3+とも反応し(a),DTBTA-Eu3+標識タンパク質との結合はATBTA-Eu3+によって阻害されます(b)。
図1 抗DTBTA-Eu3+血清および抗DTBTA-Eu3+抗体の反応性


ELISAプレートにDTBTA-Eu3+標識OVAもしくはタンパク質標識用にジクロロトリアジニル基を導入していないATBTA-Eu3+をコートしてELISAを行った。
a: ATBTA-Eu3+をコートし,抗DTBTA-Eu3+血清を用いて検出した。二次抗体には抗ウサギIgG-HRP標識抗体を用いた。
b: 反応液中に50μMのATBTA-Eu3+を添加し,結合への影響をみた。試験には抗DTBTA-Eu3+抗体を用いた。二次抗体には抗ウサギIgG-HRP標識抗体を用いた。  発色はABTSを基質として用い,405nmで測定した。
こんな応用が可能です
[DTBTA-Eu3+をtagとした検出系の構築に]
・本製品を用いることにより,DTBTA-Eu3+を蛍光標識としてのみならず,tagとして利用できます。
・ELISAやWestern blottingなどの免疫化学的検出が可能となります。
●DTBTA-Eu3+とは
 DTBTA-Eu3+はATBTA-Eu3+(TCI製品コード:A2083)のアミノ基にジクロロトリアジニル基を導入した希土類蛍光標識剤で,タンパク質などのアミノ基の標識に使用されます。従来の希土類標識試薬に比べて錯生成定数が大きく安定で,緩衝液の種類による蛍光強度の変動が格段に少なく,また水溶液中における蛍光強度の経時変化や励起光照射による錯体の劣化も問題になりません。
詳しくは「希土類蛍光標識剤」をご覧下さい。
■使用例 DTBTA-Eu3+標識抗体を用いたELISA
 免疫検出で使用される抗体は酵素や蛍光物質もしくはビオチンのような低分子をtagとして標識し,標識された抗体の存在を検出することで抗原を測定する。ここではある抗原タンパク質に対する抗体にDTBTA-Eu3+をtagとして標識し,抗DTBTA-Eu3+精製抗体を用いて検出した一例をご紹介いたします。
溶液および試薬
・抗原タンパク質(10μg/mL)
・DTBTA-Eu3+標識抗体 (1mg/mL):抗原タンパク質に対する特異的抗体をDTBTA-Eu3+で標識
・抗DTBTA-Eu3+精製抗体:抗DTBTA-Eu3+ウサギ血清(TCI製品コードA2181)をProtein A精製した
・アルカリフォスファターゼ標識ヤギ抗Rabbit IgG抗体(市販品)
・ジエタノールアミンバッファー:10mM ジエタノールアミン, 0.5mM MgCl2, pH9.5
・pNPP発色液:ジエタノールアミンバッファーにpNPPを1mg/mLで溶解
・反応停止液:0.1M EDTA, pH7.5
・TBS:25mM Tris, 0.15M NaCl, pH7.2
・TBST:TBS, 0.05% Tween-20
・ブロッキング液:4%スキムミルク(市販品), TBST
・抗体希釈液:1%スキムミルク, TBST
操作
1. プレートの各ウェルに抗原タンパク質を50μL加え, 室温で2時間インキュベートする。
2. プレートを空にして,各ウェルに150μLのブロッキング溶液を加え, 室温で2時間インキュベートする。
3. プレート各ウェルを200μLのTBSTで2回洗浄する。
4. DTBTA-Eu3+-標識抗体を希釈液で 1μg, 0.5μg, 0.25μg, 0.125μg/mL に希釈し,各ウェルに加え,プレートを室温で1時間インキュベートする。
5. プレートを空にし,TBSTで3回洗浄する。
6. つづいて,抗DTBTA-Eu3+精製抗体(1/1000)100μLを各ウェルに加え,室温で1時間インキュベートする。
7. プレートを空にし,TBSTで3回洗浄する。
8. アルカリフォスファターゼ標識ヤギ抗ウサギ IgG抗体を各ウェルに100μL加え,室温で1時間インキュベートする。
9. プレートを空にし,TBSTで3回洗浄する。さらにジエタノールアミンバッファーで1回洗浄する。
10. 各ウェルに100μLのpNPP発色溶液を加え,5分から20分インキュベートした後,反応停止液を100μL加え反応を止める。
11. 405nmでの吸光度を測定する。
 抗体濃度の上昇に従い,シグナルの増加が見られます。一方,抗原をコートしていないウェルは低いシグナルが保たれており,DTBTA-Eu3+標識された抗体を特異的に認識していることがわかります。
*本データは弊社実験データの一例であり,抗体および希土類蛍光標識剤の性能を保証するものではありません。実験条件により性能は異なることがございます。

A2239  Anti-DTBTA-Eu3+ Rabbit Polyclonal Antibody [2.5mg/mL in PBS(-)](Preservative : 0.1% NaN3)

免疫原 : DTBTA-Eu3+, 標識KLH
組成 : Protein A精製ウサギIgG抗体, 0.1% NaN3
推奨使用濃度 : 1000倍希釈 (ELISA)*

A2181  Anti-DTBTA-Eu3+ Rabbit Antiserum (Preservative : 0.1% NaN3)

免疫原 : DTBTA-Eu3+, 標識KLH
組成 : ウサギ抗血清, 0.1% NaN3
推奨使用濃度 : 1000倍希釈 (ELISA)*
 
*推奨使用濃度は参考値です。実験条件に合わせて使用濃度を検討してください。
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