エポキシモノマー

エポキシモノマーは重合性官能基であるオキシラン化合物で、エポキシ樹脂の原料として重要です¹⁾。エポキシ樹脂は熱硬化性樹脂の一種で、接着剤、塗料、インク、シーラント剤の他に、プリント基板 （PCB）材料、封止剤、ディスプレイ材料等の電材用途²⁾や、炭素繊維等の複合材料マトリックス（炭素繊維強化プラスチック、CFRP）としても利用されており、近年重要性はますます高まっています。また、エポキシモノマーは開環重合によって硬化するため、ポリマーの重合収縮が少なく、高い寸法安定性が求められる歯科材料向けアプリケーション開発も盛んです³⁾。

近年、5G/6G技術に対応する超高速通信の開発のため、信号損失や遅延が少ない低誘電率材料のニーズが高まっています⁴⁾。また、電子機器の小型化を実現するため、集積回路のさらなる高密度化や、排熱に耐えるための高い耐熱性も必要とされています。回路腐食を防止するための低塩素化や⁵⁾、持続可能な社会やSDGsの実現に向けたバイオベースモノマーおよびその原料にもニーズがあります⁶⁾。

エポキシ樹脂には、耐熱性や機械的強度だけでなく、透明性、硬化速度、耐水性、耐候性、低粘性、難燃性などの用途に応じた様々な特性の改善が求められています。このような課題解決のためには、多様な骨格をもつエポキシモノマーが必要とされます。

弊社ではエポキシ樹脂開発のニーズに対応するため、エポキシモノマーの品揃え強化に取り組んでいます。すでに90品を越えるモノマーの取り扱いがあり、脂環式、剛直な多環芳香環骨格、含フッ素、PEGを含む親水性モノマーなどの、特長的な性質をもつ製品をラインナップしています。また、アミン、チオール、酸無水物などの硬化剤や光・熱カチオン重合開始剤といった、エポキシ樹脂製造に必要とされる各種試薬も取り揃えています。この製品カテゴリーページや弊社製品パンフレットにて、製品リストを掲載していますのでご覧ください。