「TCIニュース」は、試験・研究用試薬をお使いの皆さまに、新製品情報やその他、お役立ち情報をお届けします。

今号は、以下の情報などのご紹介です。

• 電子豊富アレーンのC-Hボリル化に有用なスピロビピリジン配位子
• 創薬研究向けビルディングブロック
• トリメチルシリルトリフラートを用いたシリルエノールエーテルの合成
• HOTU入りカプセル試薬を用いた縮合反応

電子豊富アレーンのC-Hボリル化に有用なスピロビピリジン配位子

4,5-ジアザ-9,9'-スピロビフルオレン [P3271]は従来の配位子では困難であった、電子豊富なアレーンのイリジウム触媒的C–Hボリル化を効率的に可能にする試薬です。反応基質のπ電子とのCH–π相互作用を利用することで、アレーンの触媒的C–H活性化を速度論的に促進します。さらに、ピナコールボラン（= HBpin）を用いたC–Hボリル化は、ビス(ピナコラト)ジボロンを用いたものに比べて、反応後に水素ガスのみが放出されるクリーンな反応である点も特長です。

創薬研究向けビルディングブロック

弊社では、6-アミノ-2-アザスピロ[3.3]ヘプタン-2-カルボン酸 tert-ブチル [D6448]のようなスピロヘテロ環ビルディングブロック、4,4-ジフルオロ-1-(ピリジン-2-イルメチル)シクロヘキサン-1-カルボン酸塩酸塩 [D6374]のような含フッ素ビルディングブロック、3-メチル-1H-ピラゾロ[3,4-b]ピリジン-5-アミン [M3809]のようなアザインドールビルディングブロックなどをラインナップしています。縮合反応などですぐにご利用いただける、無保護アミン体や無保護カルボン酸体もご用意しています。フラグメント創薬や3次元性を指向したドラッグデザインに最適です。

トリメチルシリルトリフラートを用いたシリルエノールエーテルの合成

トリメチルシリルトリフラート [T0871]を用いた、α-テトラロンのシリルエノールエーテル化反応を紹介いたします。

HOTU入りカプセル試薬を用いた縮合反応

HOTU入りカプセル試薬 [R0297]を用いた4-ブロモ安息香酸とモルホリンの縮合によるアミド結合形成反応をご紹介します。本試薬を用いることで、縮合剤を秤量する手間が省けます。1カプセル当たりHOTUが0.25 mmolずつ充填されています。

ケムステ記事ピックアップ

今号のケムステ記事ピックアップでは、「ニトリル手袋は有機溶媒に弱い?」を紹介します。

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