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C-Hニトロ化やイソオキサゾリン環の構築に有用なニトロ化試薬
N-ニトロスクシンイミド (1)は安定な固体で、光レドックス反応によるニトロ化に用いることができます1)。光触媒のRu(bpy)3(PF6)2存在下、スチレンに1を作用させてLED光を照射すると、末端アルケン部位が位置選択的にニトロ化されます。また、類似の条件で水やアルコールを添加すると、それらが付加したニトロアルコール体やアルコキシニトロエタン誘導体がそれぞれ得られます。さらに、アリールボロン酸を基質として光レドックス反応を行うと、パラジウムフリーのipso-ニトロ化が進行します2)。その他に、アセトン溶媒中、1にアルケンもしくはアルキンを作用させると、3成分連結反応が進行してイソオキサゾリン環を構築できます。このように、1はニトロ化にとどまらないバラエティに富んだ反応性を示すため、今後の応用が期待されます。
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引用文献
- 1) Synthetic Diversity from a Versatile and Radical Nitrating Reagent
- 2) N-Nitroheterocycles: Bench-Stable Organic Reagents for Catalytic Ipso-Nitration of Aryl- and Heteroarylboronic Acids