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| TCI Materials Science News September 2021 |
| 「TCIニュース」は，試験・研究用試薬をお使いの皆さまに，新製品情報やその他，お役立ち情報をお届けします。今号は，シアニン系近赤外蛍光色素，高位置規則性P3HTによるホール移動度20 cm2/Vsを超えるトランジスタの作製，非フラーレンアクセプター材料向け有機半導体ビルディングブロック，有用なアクセプター型の有機半導体ビルディングブロックのようなマテリアルサイエンス関連の注目製品のほか，高品質有機半導体材料の合成と性能評価受託サービスや，弊社発行誌のTCIメール最新号をご紹介します。 |
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シアニン系近赤外蛍光色素シアニン色素は近赤外領域まで吸収を持つものが知られており，例えばIndocianine Green（ICG）は800 nm付近に最大吸収をもつシアニン色素で，診断薬として使用されています。また，ICGは低毒性・低侵襲で生体イメージング可能な色素として，様々な誘導体が検討されています。O0574はICGのポリメチン骨格部分にカルボキシル基が付加された構造を持つ化合物です。溶解性や生体分子との特異的反応性などを始めとして，ICGとは近しくも異なる特徴を持つ素材としての利用が期待できます。また，最大吸収波長が748 nm，最大蛍光波長が779 nmと報告されているシアニン色素であるC3693も同様にご提供しています。 |
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高位置規則性P3HTによるホール移動度20 cm2/Vsを超えるトランジスタの作製ポリマー半導体P3HT [P2513]を活性層として用いたOFETにおいて，イミダゾール系イオン液体による電気二重層を誘電体として使用したデバイスの性能が検証されています。位置規則性の高いP3HTとDMIM-BF4 [D5373]を使用したデバイスでは，1016 cm-2オーダーのキャリア密度を達成し，ホール移動度20.2 cm2/VsというP3HTを用いたOFETとしては最高水準の特性を報告しています。さらに，このデバイスは大気下で40日以上の安定的に駆動し，高感度のバイオセンサーなどへの商用展開が期待されます。 |
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非フラーレンアクセプター材料向け有機半導体ビルディングブロック2-(3-オキソインデン-1-イリデン)プロパンジニトリル型のビルディングブロックであるD2054，D5945，D5815は非フラーレンアクセプター材料の合成に幅広く使用されています。 これらのビルディングブロックに含有される原子の違いによってエネルギー準位や分子パッキングなどの特性を微調整可能です。合成されるアクセプター材料により，光電変換効率15%を超える優れた有機薄膜太陽電池が作製できることが報告されています。 |
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有用なアクセプター型の有機半導体ビルディングブロックナフト[1,2-c:5,6-c']ビス([1,2,5]チアジアゾール)（NTz）骨格を有するN1105，D5288およびB5470は，アクセプター型の有機半導体ビルディングブロックです。広く用いられている2,1,3-ベンゾチアジアゾール骨格を導入した高分子材料と比較して，NTz骨格を導入したドナー・アクセプター型のπ共役系高分子材料は，有機薄膜太陽電池素子においてより高い光電変換効率を示します。2016年には，10%を超える光電変換効率を示す材料も報告されています。 |
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高品質有機半導体材料の合成と性能評価受託サービス弊社では，有機トランジスタ(OFET)デバイスの作製・評価を行い半導体材料の移動度を測定しています。弊社製品以外の半導体材料評価やデバイス作製条件の初期検討，半導体材料開発におけるご提案（置換基・アルキル鎖長等のファインチューニング）や，対応する有機トランジスタの性能評価受託サービスなどお客様のご要望に対応いたします。受託合成や精製サービスと組み合わせたご依頼も可能です。お客様の様々な材料研究・開発に，ぜひTCIの受託合成及び評価受託サービスをご利用ください。 |
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TCIメール最新号：寄稿論文，製品紹介TCIメール最新号 No.187では，浅井知浩教授による寄稿論文「電荷反転型脂質誘導体DOP-DEDAを用いた核酸デリバリーシステム」と，日本精化株式会社による寄稿論文「日本精化の高純度リン脂質とPresome®シリーズを用いたリポソーム液の調製」，高知工科大学の西脇永敏 教授による「閑話九題」を掲載しています。今号の製品紹介は，
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